芥川賞作家又吉先生の思考回路 夜を乗り越えるで価値観、感性が浮き彫りに

【タイトルとあらすじ】


「夜を乗り越える」

芸人、芥川賞作家・又吉直樹 初の新書

芸人で、芥川賞作家の又吉直樹が、少年期からこれまで読んできた数々の小説を通して、
「なぜ本を読むのか」「文学の何がおもしろいのか」「人間とは何か」を考える。

また、大ベストセラーとなった芥川賞受賞作『火花』の創作秘話を初公開するとともに、
自らの著作についてそれぞれの想いを明かしていく。

「負のキャラクター」を演じ続けていた少年が、文学に出会い、助けられ、
いかに様々な夜を乗り越え生きてきたかを顧みる、著者初の新書。


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まるで「まとめ」のまとめみたい

又吉直樹が生まれてからお世話になった小説のあらすじかかれていて、自分の人生のターニングポイントに照らし合わせて紹介している形式だ。

最初のうちは

自叙伝じゃないんかい!!

と、期待はずれかもと思わせておきながら、

「でも又吉がこの人生のこの場面でこの小説読んだのか、じゃあ俺も読みたいなぁ」

と思わせてくれる流れだった。

そして本を通して思ったのは「頭の中でよくしゃべるんだな」という感覚だ。

私も、いや、むしろブログで表現する人全員かもしれないが頭の中が常にしゃべっていることが共通しているのだなぁと感じた。

この1人自問自答は今後も大事にしていきたい。

芸人が芥川賞を受賞するという事件は起きた。

でも彼が期待していた事件にはならなかった。

又吉が期待していたのは「火花の作中に出てくるただの若手芸人の登場人物がそんなこと言っていいのか、これはお笑い界を侮蔑したルポだ!」などの世間が紛糾するような議論が、事件が、起きるということであった。

しかし現実は「ただ芸人が芥川賞をとったから」、、という事象だったからだ。

さびしそうな又吉。思いもよらない事件かぁ、心の奥底ではもっと目立ちたかったのかな。

ひょんな事から注目される。しかし注目の要因は本意ではない。

でもそういう時、なにがきっかけで、どの部分で注目されようとも、

周りから注目されて、改めて自分の事を知りたがってくれる

それだけでいいんじゃないだろうか。

最後に作中のプチっと名言をどう

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