【あらすじ】
突如、億万長者となった図書館司書の、お金をめぐる30日間の大冒険!
「お金と幸せの答えを教えてあげよう」
宝くじで3億円を当てた図書館司書の一男。
浮かれる間もなく不安に襲われた一男は「お金と幸せの答え」を求めて
大富豪となった親友・九十九(つくも)のもとを15年ぶりに訪ねる。
だがその直後、九十九が失踪した―――。
ソクラテス、ドストエフスキー、アダム・スミス、チャップリン、福沢諭吉、
ジョン・ロックフェラー、ドナルド・トランプ、ビル・ゲイツ……
数々の偉人たちの言葉をくぐり抜け、
一男の30日間にわたるお金の冒険が始まる。
人間にとってお金とは何か?
「億男」になった一男にとっての幸せとは何か?
九十九が抱える秘密と「お金と幸せの答え」とは?
【君はお金が好きかい?】
九十九が言ったこの質問は、それこそ99パーセントの人が、はいと答えるだろう.
でも、
「君は一万円札の大きさを知ってるかい?」
「重さは何グラムか知ってるかい?」
「つまるところ、君はお金が好きじゃないのさ。好きな人の誕生日は知ろうとするのに、毎日触るお金の大きさや重さは知ろうともしない」
と質問攻めにあう。
あぁ、これがお金にとりつかれたという、ことか。
でも、とても理にかなった考えだ。
小説の初めのほうでこんな面白い哲学を書かれちゃ、読書は興奮してどんどん読み進めるよ。
出てくる人物は、お金を捨てたい人、
お金をもっと稼ぎたい人、お金を忘れようとする人。
様々な人間模様が出てくる。
共通して、言えるのはみんな取り憑かれているということ。
イギリスのEU離脱でマネー市場が、混乱しているなか
破産した人が多いと聞く。
お金はほどほどに付き合うのが良いことをこの小説がストーリー仕立てで教えてくれた。